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チンチャロってなに?
チンチャロオムレツ。名前を聞いただけではわかりにくい料理ですが、白いご飯のおかずにピッタリの玉子焼きです。チンチャロとは英語でCincalokと書きます。ローカルの発音では「K」を発音せず「チンチャロッ」と小さい「ッ」を付けますが、本章ではチンチャロと表現させていただきます。
さて、このチンチャロとは小エビ(アミエビ)の塩辛漬けのコトをさします。マラッカの食品小売店の店頭に並んでいるピンク色の小エビをガラスビンに入れて売っているのをよく見かけます。ビンの中身の正体は小エビを米麹(こうじ)を使って発酵させた塩辛なのです。独特の匂いがきついのでそのまま食べるヒトはいませんが料理の隠し味によく使われる調味料のひとつです。
常温で長期間保存ができるように塩をふんだんに使っているためすごく塩辛いのが特徴です。オムレツに料理するほか、焼き魚(イカン・ゴレン)を食べる時にタレとして利用する場合もあります。チンチャロを小さじ1に対して、サンバルというチリを少々、小タマネギをぶつ切りに添え仕上げに小粒のライムをギュッと絞って出来上がり。焼き魚にピッタリあうタレです。 |
単品では魅力に欠けるが、なくてはならない脇役の定番料理
このチンチャロをベースに小タマネギ、フレッシュチリ、中華パセリを細かく切ってタマゴに混ぜ、油を引いたフライパンを強火で熱しておいて一気に焼き上げます。チンチャロの生臭い匂いを飛ばすためにタマゴの表面にキツネ色の焦げができるまでじっくり焼きます。裏返して同じように焼き目が付いたら出来上がり。*きっちり火が通り、焦げ目が出まで焼かないとアミエビの生臭さが抜けません。焼き加減が重要なポイントです。
チンチャロオムレツはこの一品だけでは主食になり得ない控えめなメニューのひとつですが、他のおかずと共に晩餐を盛り上げてくれる名脇役です。お弁当に持っていく「厚焼きタマゴ」のような存在です。チンチャロ(アミエビの塩辛)からにじみ出てくる塩味は、白いご飯によく合います。
東西交易と嵐が産みだしたチンチャロ
マラッカの特産品「チンチャロ」が誕生したのは大航海時代と言われています。この地方でとれた米とマラッカ沖で漁獲されたアミエビを満載し中国に向かう交易船が、悪天候で難破し沈没し数ヶ月後に引き上げられた際、一部の米にアミエビが付着するカタチで水揚げされたそうです。「あぁ〜、しかたないな」としばらく港付近に放置していたら腐敗せず、うまい具合に発酵しはじめたそうです。港湾労働者の一人が、調味料として料理に使ったら「こりゃ〜美味いぞ!」ってなことでチンチャロがマラッカに根付いたといううわさ話を聞いたことがあります。真偽のほどは確かではありませんが、チンチャロの生臭い匂いとかあのえぐい塩辛さを知っている私には納得できる話です。
最後に!マラッカでこのチンチャロのビン詰めを買って帰られる方へのアドバイス。チンチャロはアミエビの塩辛です。麹菌を使って発酵させている食品ですのでビンに詰められた状態でも「活きています」。ビンの王冠を開ける時にはいきなり開栓すると周囲1メートル四方に飛び散ります。開ける時にはゆっくりと2段階に分けて栓を抜いて下さい。第一段階は空気抜き「シュー」という音を抜けきるまで確認して、第2段階でポンと栓を開けて下さい。私も、最初に開栓した時には周囲に飛び散らせてしまった苦くてくさい経験を持っています。後悔先に立たず・・・ |
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