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昇龍の科挙試験場 孔子廟
昇龍の科挙試験場 孔子廟
昇龍と書いて「タンロン」と読む。タンロンとは現在のハノイを意味する昔の地名。1010年に李公蘊が開いた大越国(現在のベトナム)の首都と定めたのがこの昇龍。いわゆる李朝政権の首都がタンロンなのだ。
李朝政権は宋国時代の中国社会システムを取り入れ大越国の基礎を築いた。写真の上の木札に注目してほしい。漢字で右から「文廟門」と書かれている。文廟とは孔子さまを祀るための廟、つまり孔子廟。
この孔子廟では、中国の優れた官僚登用制度「科挙」の試験が開催されたそうだ。三年に一度、全国から天才たちを招聘し科挙試験で選び抜かれた天才の中の天才が官僚として政府を護る。
1076年に始まったベトナムの科挙制度。狭すぎる狭き門をくぐり抜けたひとにぎりの天才は科挙制度が廃止された1779年までの700年間も続いた。選ばれた天才たちの名は廟内の石碑に刻まれている。

孔子廟の文廟門前にて
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