天使の分け前をHDRで検証してみました
- シリーズでお届けしているHDR(high dynamic range imaging)ハイダイナミックレンジ合成の作り方第2回目では、HDR合成のソフトを使って仕上がりの調整をするテクニックをお届けします。
- 筆者が使っているのは、今年3月末にリリースされたばかりのPhotomatix Pro 4.0 の日本語版。最近までver3.0を使っていましたが、今回のバージョンアップで使いやすさが飛躍的に進化しています。
- 用意した露出の違う5枚の写真を、Photomatixというソフトでトーンマッピングという作業をします。HDR効果の強弱、イメージの彩度・光度調整、コントラスト、スムージング性を調整するコマンドが基本。
- オプションで、トーン設定には白色・黒色点・ガンマの微調整。カラー設定では色温度・ハイライトとシャドウ部分の彩度がそれぞれ調節。その他の設定としてスムージングやシャドウ付加などの微調整が可能。
- 筆者も、HDR加工ソフトを使いはじめて最初の10枚程度は暗中模索、手探りで様々な調整レバーを右に左にグリグリ動かして、コマンドが写真にどのような影響を及ぼすのか体感(特訓?)してみた。
- その結論として、HDR加工する元の写真が昼間の風景か夜間の風景か?色彩豊かな写真かナチュラルな色彩の写真か?によって同じ設定でHDR加工をしても仕上がりに差が出るのがわかってきた。
- マニュアルや解説書を読んでも、ピンとこない。やってみないとわからないことばかり。変な色や仕上がりを見て微調整を繰り返すことによって、なんとなく「このバーを右にしたらこうなる」とわかりはじめてきた。
- Photomatix Pro 4.0ではプリセットサムネイルという機能が追加されていて操作がしやすい。画像ファイルを保存する他に、設定を保存しておけば、マイプリセット・サムネイル表示できるようになるのが非常に便利。
- また、HDR合成ソフトを使いこなせばドラマティックな絵画調(上記の写真)に仕上げるだけではなく、モノクロトーンや、自然な色合い、ソフトな色合いを表現することも可能なのでR。(下記に詳細を掲載)
- ちなみに、今回の写真はサントリー山崎蒸留所の原酒を保管する蔵で「天使の分け前」と呼ばれている熟成段階でアルコールや水分が蒸発する断面樽を撮影したもの。左が12年右が4年モノとのこと。
- 焦点距離:28mm シャッター1/8秒 F2.4 AEブラケット:±5段階 ISO感度:400 機材:オリンパスE-3
サントリー山崎蒸留所にて