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麺の調理方法と味付けについて

麺の調理方法と味付けについて スープ?それともドライ?

麺の種類の基本を押さえたら、次は調理方法を押さえておきましょう。例えば、屋台でワンタン麺を注文すると「スープか?ドライか?」という質問と「チリ(香辛料)が要るか?要らぬか?」「ここで食べるか?持ち帰りか?」と聞かれます。

ワンタンメン(雲呑麺)の調理方法には2つあります。鶏ガラ汁の中に麺を入れワンタンをトッピングするのがスープタイプ。そしてワンタンと汁を別のお椀に入れ、麺には調味油をからめるのを「ドライ」と呼んでいます。

スープタイプは、あっさりした鶏ガラスープなので日本で例えるとラーメンというよりもうどんやそばに近いモノを感じます。ドライタイプは、独特の調味オイルが適度な滑らかさを醸しだし、お好みでチリソース(唐辛子色)の加減で激辛度が調整できます。ドライタイプが南国屋台に適した食の提供方法だと思います。

福建(ホッケン)スタイルと広東(カントン)スタイル

「ドライ」という調理方法は、その昔、首都圏でブームを呼んだ[油麺]に近いものです。同じドライでも福建と広東スタイルでは使っている調味料が違うため、それぞれ注文できます。

中国南東部+台湾を含んだ地域の出身者を福建(ホッケン)人と呼んでいます。また、香港を中心とした中国南部の出身者を広東(カントン)人と呼んでいます。同じ中華系マレーシア人でも、移民してきた祖先の出身地によって食文化はもちろん、言語もそれぞれ違います。

日本でも東京のうどんVS大阪のうどんでは、使っているだしやスープが異なるため、見た目は似ていても味や香りが違うというのと同じです。福建と広東では同じワンタンミーでも使う調味料が違うのです。

バンミーは広東スタイル

福建スタイルは、タォユー(ブラックソース)の使用量が少ないのが特徴。典型的な福建スタイルのお店ではこのソースをいっさい使いません。広東スタイルは、このブラックソースをキッチリ麺に絡ませて味を仕上げるので微妙な甘さが特徴です。この甘さが合うか?合わないか?実際に食べてご自身で判断してください。

広東スタイルでも「ブラックソースは要りません」(プーヤォタオユゥー)と注文すると塩味の効いたワンタンミーを注文することができます。反対に、ブラックソースが気に入ったら「ブラックソースで味付けしてください」(ヤォタオユゥー)と注文することも可能です。

中華系マレーシア人の祖先の出身地は、福建・広東がメジャーですが、海南(ハイナム)、潮州(テオチュー)、客家(ハッカ)などがあり、それぞれにさまざまな麺料理を擁しています。下の写真は、客家老鼠粉麺と漢字で書いてハッカ・ローシーファンと呼ばれるドライタイプの麺料理です。麺料理は奥が深い。

客家麺(ハッカミー)ドライタイプ

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