ジャックフルーツはマレー語:ナンカ Nangka
ジャックフルーツは長さ1メートルにもなる巨大なフルーツです。殻をを剥くと柿のような色でテカテカしたオレンジ色の果肉があらわれます。6~70人前の量が採れます。甘い果実なのですがドリアンと同じように独特の香りがあるため、好き嫌いが分かれるトロピカルフルーツのひとつです。色やとげの形状がドリアンに似ているので間違えている方もみかけます。
簡単な見分け方は、外側の表皮を手で触ってみてガッシリつかめるようだったら、それはジャックフルーツです。もしもドリアンだったら痛くてつかめません。ドリアンの表皮にある突起は鋭いトゲのように尖っているのです。
ジャックフルーツは枝から花を咲かせて実を結ばせるのではありません。幹から直接小さな枝を伸ばしそこに花を咲かせます。しばらくして花が枯れ果てたら中から長さ5cmほどのかわいいジャックフルーツのお目見えです。ジャングルの中で降り注ぐ太陽と雨に堪え、自然の恵みをタップリ受け150日間かけてじっくり育ちます。
150日かけてゆったり、じっくり育つフルーツの貴公子
新芽には2本のつぼみが誕生します。開花のタイミングを少し時期をずらして咲きます。兄弟が仲良く育ちはじめるのですが、最初に大きくなった兄貴分が、育つ途中で動物や鳥に攻撃され食べられてしまったり、たたき落とされた場合、後を追いかけて成長していた弟分がその代わりを務めます。
もしも、兄貴分が大きく実を結び成熟してしまったら、弟分はその命を絶ち、枯れ朽ちていく運命を背負っています。大切なことは種の保存。どちらかが成熟し実を結ぶことがジャックフルーツ兄弟の宿命なのです。これは、彼らが自然の中で身につけたサバイバル術なのです。その生死をかけた生き残りに耐えた後、5ヶ月で食べ頃を向かえます。
完熟したジャックフルーツは自重60キロを超える重さのため、3人がかりで収穫・運搬するそうです。また、果肉の廻りにある樹液は白くてネバネバしており、手にまとわりつくと石けんで洗ってもなかなかとれません。
地元のマレー人から聞いた「目からウロコの対処策」を伝授しておきましょう。
石けんではなく、食用油を使って手を洗います。驚くなかれ、ツルンとキレイに洗えます。黄色の果肉から木工用ボンドのような白い液体が浮き出しているのが見えるでしょうか?この白いネバネバ液体が手に付くとやっかいなのです。