カトマンズの見どころナンバーワン!といえば・・・スワヤンブナート。ヒマラヤ最古の仏教寺院です。カトマンズ盆地の西、ミドリの丘の頂上にそびえるストゥーパ(仏塔)が目印です。
この寺院、お供え物を主食にしている野生の猿が多く生活しているため地元のヒトから「モンキーテンプル」(猿のお寺)という愛称が付けられています。Monkey Temple?どんなお寺?と興味が湧いてきたので実際、猿がどのように生活しているのか撮影に出かけました。
ワンサカ、いいや溢れんばかりの人口密度ならぬ猿数密度の高さに驚きました。いたるところに野生の猿が人間と共存しています。人間のみならず、犬猿の仲といわれている敵対関係にあるハズの「ワンちゃん」とも不可侵条約を結びながら共生しているようです。サルはやりたい放題、思うがまま気ままに暮らしています。
ボスザルを中心とした家族で団結しているようですが、丘の麓付近で暮らすサルたちと、丘の上ストゥーパ周辺に暮らすサルたちの交流はないようです。なぜなら、筆者が持っていたペットボトル(飲料水)に興味を示すのは、丘の上のサルたちだけだったのです。
麓で生活しているサルたちは、湧き水の出てくる場所を水飲み場にしているみたいでペットボトルには興味を示さなかったのです。テリトリー(縄張り意識)がキチンと分かれているみたいですね。(筆者が感じた根拠のない推察です)
仏教徒にとって「ありがたい祈りの対象である」ブッダのモニュメントも信仰心のないサルたちにとっては、おかまいありません。参道や、階段は人間が通行し、時には人間に追われることもあるのでサルたちにとっては落ち着かない場所。
ブッダの石像は人間が祈りを捧げるだけで、邪魔されない安息の場所としてリビングルームのように気ままに利用しています。悟りの境地を開いたブッダにとってサルのアタックなんて無問題。殺生しない輪廻転生を経に刻んだブッダの言動一致を垣間見たような気がしました。
長い長い、参道の階段を上り詰めるとストゥーパが迎えてくれます。山頂近くの最後の上り階段は急勾配なので、手すりをちゃんと持って上り下りしてくださいね。登り切ったら、左折して下さい。仏教の経典ではブッダに対して弟子たちが右肩を向けて尊敬の気持ちを表しています。
仏教の教えに則って「右」(時計回り)に廻りましょう。郷にいれば郷に従え!です。地元の仏教徒をはじめ、チベット仏教そしてヒンドゥ教の神々も祭られており、ネパールの信仰心の厚い方々の巡礼の地であることを忘れず、節度ある態度で観光を楽しんで下さいね。
境内からはカトマンズ市内全域が見渡せます。まさにココからの眺望は絶景!です。鷲(ワシ)の数の多さにも驚かされます。写真には写っていませんがこの境内展望台周辺にも野生のサルたちが多数ひそんでいます。お菓子や食べ物を持っていると間違いなくサルの強奪攻撃に遭っちゃいます。
ビニールの買い物袋には「お供え」の食物が入っているハズだ!とサルが勘違いしてひったくられるコトもあるそうです。ですから、手ぶらで観光するか?やむを得ず荷物を持っていて、襲われたら抵抗せずにそのまま差し上げて下さい。サルと争ってケガするよりもマシだと思います。