カトマンズで一番有名な観光名所スワヤンブナート(モンキーテンプル)の周回道路を散策しました。昼下がり、タメルからブラブラ歩いてたどりついたスワヤンブナートの入り口で陽気に誘われ今日はこっちに行ってみようと思いつき歩き始めました。
スワヤンブナート正面入り口。暖を取るため周囲の迷惑を顧みず、たき火が焚かれ白く煙っています。焼き芋でも焼けそうな勢いです。こういう身勝手な「たき火」がダイオキシンをまき散らし健康に害があることだとネパール国民が気付くのはまだまだ先のことになりそうですね。でも、筆者はこういう昔っぽい風景とか、暖を取るための自然な行為に好感が持てます。
周回道路にも、ありがたく徳のあるマニ車が張りめぐらされています。上の写真はこれらのメンテナンスと新規増築に精を出す左官職人と大工さん。彼らはただ単に塀を作り、壁を塗っているのではありません。
広大な丘が宗教的にとても意味のある聖地であり、彼らはその祈りの建造物を担う作業を行っているのです。直接的には右手で塀の壁を慣らしているように見えますが、彼は心の中で信仰の対象「丘全体」の手入れを行っているのです。(合唱)
1/4ほど回り込んだ時、カトマンズ盆地を囲む周囲の山のはるか遠くに、雪化粧したヒマラヤ連峰が見えてきました。天秤棒をかついだ八百屋の行商を営むオヤジさんが景色に溶け込んでいます。ちょっと無理言って、野菜がてんこ盛りにされたてんびん棒を担がせてもらいました。
メチャクチャ重いし、天秤が肩に食い込んで痛い!涼しい顔してリズムに乗って野菜を運ぶオヤジさんはすごいバランス感覚もっているんだな~とあらためて尊敬しました。
周回道路を半分廻ったところで金色に輝く大仏さまを発見!奈良の大仏さまとは違った印象を受けますがその威圧感と優しさを併せ持った姿は一見の価値あり。大仏像の周囲にも参道が設けられグルリと背後まで回り込むことができました。
地元の人たちにとっては大切な祈りの場所とされているみたいで、スゴイ数の信徒さんたちが入れ替わり立ち替わりお参りされていました。
信仰心の厚いネパールならではの光景を日が沈むまで呆然とイスに座って眺めていました。これは「仏教だ」とかあれは「ヒンドゥ教だ」という垣根のない神仏に対する等しい崇拝、それも深く厚く尊敬の念をもち祈りを捧げる人たちに頭が下がりました。そして無宗教だと公言する筆者は、自分の居場所をあらためて問いただしてみました。