ネパール風やきとり「シェクワ:Sekuwa」をご紹介します。お肉(鶏肉・マトン・バフ・ヤクなど)を金串に刺して炭火で焼き上げるのが「シェクワ」と呼ばれている料理です。一般的にはお肉をスパイスとタレに浸してマリネしたモノを焼きますが、お店によっては生肉のまま、焼きながら香油を塗ったりスパイスをふりかけたりして味付けするシェクワもあります。
焼き上がったシェクワは金串から取り外して、お皿に載せていただきます。付け合わせには、小タマネギのざく切りと、グリーンチリの小口切りが相性バッチリです。ビールやワインの肴にピッタリの逸品です。
美味い!宗教上の食習慣からタブーとされている食肉も少なくないので、バフ(水牛)とチキン(鶏肉)のシェクワが一般的に使用されています。お店によってはマトンやポークもあります。筆者はマトンがイチオシです。
上の写真は、お肉をマリネせず香辛料をなま肉にふりかけながら焼いていくタイプの屋台です。金串に突き刺し炭火で焼くのは同じですが、味覚的にはしつこいスパイスでマリネされたタイプよりもあっさり塩が効いている味なので日本人の舌に合うと思います。
秘伝のスパイスたち。左上から白胡椒、チキン(鶏肉)用のカレー粉(ターメリック)、中段左からうま味調味料(味の素)、砂糖、塩、下段左から粉末唐辛子、マトンとバフ(水牛)用のカレー粉(クミン)です。2種類のカレー粉にはそれぞれ十種類以上の香辛料がミックスされており、味わい深いシェクワを引き立ててくれます。
もうひとつ、大切な香辛料があります。それは香油(調味油)です。クッキングオイルに荒つぶししたニンニクのカケラ、乾燥唐辛子(鷹の爪)、油で炒めた粗挽き黒コショウをつけ込んだ秘伝のオイルをお肉にハケで塗りながら焼きます。焼きながらスパイスをふりかけ、焼き目が少し付いてお肉が乾燥してきたらまた香味オイルを塗り・・・繰り返し焼き上げていきます。
お肉に油を塗りながら?「ちょっとおにいさん、油っぽくすぎて太っちゃう~」とご心配のアナタ、ご安心下さい。余分な油は炭火で焼かれ煙となっていますから、出来上がったシェクワはあっさりしています。
もしも、香味オイルを塗らずに焼き上げたとしたらパサパサでうま味もへったくれもない味に仕上がると思います。ネパールに来たらぜひシェクワで一杯!飲んでみてくださいね。