マカイポレコ「ふぞろい」なトウモロコシの直火焼き
マカイポレコ 「ふぞろい」なトウモロコシの直火焼き

「マカイ」とはネパール語でトウモロコシを表します。同じように「ポレコ」は焼くという調理方法を示します。この二つの単語を組み合わせて「マカイ・ポレコ」つまり『焼きトウモロコシ』という意味です。

このネパールフード攻略法コーナーの第16章で紹介済みの「テラガリ」(移動屋台)という単語を組み合わせると「マカイ・テラガリ」とは『焼きトウモロコシの移動屋台』という意味になります。

ポカラのレイクサイドで見かけた移動式屋台。トウモロコシを素で焼いただけのシンプルなメニュー

今回ご紹介する焼きトウモロコシ屋さんはネパールで「マカイ・ポレコ」と呼ばれたり「マカイ・テラガリ」と称する人もいます。当サイトでは、調理方法を優先させ前者の「マカイ・ポレコ」をこのページのタイトルに使いました。タイトルなんてマ~イッカ(ダジャレです)

どこかの製材所で発生した廃材と推察される「木」を燃料にトウモロコシを直火焼き。煙いけど、焚き火に焼かれたトウモロコシの香りに引き寄せられてしまう

トウモロコシといえば、バターを塗ったり、醤油ダレをハケで塗りながら焼き上げますよね。特にトウモロコシからタレ落ちたしょう油が焦げて香ばしいニオイをまき散らすのがたまらなく好きなのですが・・・ネパールの焼きトウモロコシは「素」のまま薪の火で焼きます。

畑から採ってきたばかりの新鮮なトウモロコシの皮を剥いで直火に置いてそのまま焼きます。焼く燃料は、炭火にくわえ、どこかの製材所が切り捨てたと思える廃材を利用しています。焚き火の煙と、焼かれたトウモロコシが香ばしいニオイを周囲に漂わせているので、目をつむっていても「あぁ、トウモロコシ屋さんだ!」と、とってもわかりやすい屋台です。

上の2枚の写真はポカラのレイクサイドで撮影したお店ですが、下の2枚の写真はカトマンズ市街地で撮影したモノです。というワケで、ネパールで焼きトウモロコシはごく一般的に売られている食材のひとつだというコトがおわかりいただけると思います。

カトマンズ市街地の道端で、地面に焚き火をおこし焼いている仮設型「焼きトウモロコシ屋」さん

カトマンズのスワヤンブナートからタメルに戻る途中、道端で発見した焼きトウモロコシ屋さん。コチラは移動販売の屋台を使わず、地べたに座り込んで焼いています。

皮付きのトウモロコシをそのまま遠火で焼いて、廻りが黒く焦げてきたら、皮を取り外し最後の仕上げにトウモロコシを直火焼きで仕上げていました。食べ比べてみると、コチラのトウモロコシの方がジューシーな焼き加減で筆者の舌を楽しませてくれました。

ダンボールであおぎながら焼いて、時々手を休めて焼き具合をチェックするお姉さん

写真に写っているトウモロコシを見ていただくとおわかりいただけるように、ネパールで売られているトウモロコシはサイズが大小バラバラだし、太さもマチマチ。オマケに半分ほどムシか鳥が食べちゃったのか中身のないモノもあります。肥料?それとも栽培方法に問題があるのか、農薬を使っていないから?と疑問視するのは日本人の悪いクセだと私は思います。

土と水と太陽の恵みを受けて自然の中で育つ野菜は、コンピュータで制御し機械で作る工業製品ではないのですからカタチにバラツキがあっても当然なのではないでしょうか?ネパールの野菜は、食べてみたらおわかりいただけますが昔ながらの「うま味」のある味をしています。

カタチは不揃いで、虫食いなのですが美味いんです。旬のモノは旬の時期に市場に並ぶし、ダイコン1本いくらという売り方ではなく、重さで量り売りしなければならないほどサイズの個体差が激しいのがあたりまえなのです。

でも、自然に育まれたネパール生まれの不揃いの野菜たちはホントに美味しい!工業製品のように規格化されたサイズも色もカタチも揃った野菜、虫食いの穴なんてあるはずのない野菜を店頭に送り出す日本の農学研究者やお百姓さんたちの努力は世界でも有数のレベルに位置していると思います。

日本政府の開発援助ODAやNGO組織による農業支援のおかげでサイズも立派で、計画的な栽培が可能になったネパールの農家が市場に出荷する見た目が立派な野菜もあります。しかし、日本の開発援助が期間終了するとそれまで無料で配布されていた農薬や化学肥料が有料販売されてしまうそうです。

ネパールの農家に資金的な余裕はなく、農薬や化学肥料を購入するコトはできません。開発援助を受ける以前は使っていなかったクスリや肥料によって作られた畑は元に戻る事もなく、収穫量は激減し野菜の品質も落ちることもあるそうです。日本政府が行う政府の開発援助もNGOも今後、現地の事情に即した更なる発展を望みます。